スーパースターアルミホイール GR-MAX ボルトカバー製作 【旧車パーツ復元】

愛知県豊川市でオーダー部品製作をやっています、
インダストリーラブです。

今週もお疲れ様です。

さて日本全国が台風の真っただ中ですね。
被害に合われた方にはお見舞い申し上げます。

インダーストリーラブではそこまでの被害はなさそうで、
今日も無事に仕事ができることに感謝しております。

さてさて、今週はタイトルに書いたようにホイールカバーを製作したのでご紹介。

インダーストリーラブではLINEもやっておりまして、
何とかそのLINEからお問合せをいただくことがございます。
ちなみにLINE_ID:665zvyfxはです。下のQRコードからでもアクセスできます。

LINE QRコード

メールでのご対応ももちろんさせていただいていますが、
部品復元のお問合わせが多いので、部品の写真を送っていただくさいなど、
LINEでのやり取りはとても便利ですのでぜひご活用ください。

それで最初はお電話でお問合せいただいたことからだったと思いますが、
その後LINEでやり取りさせていただいてお話が進んだ事例です。

N様からお電話をいただきました。
お電話では4つあるアルミホイールのカバーの一つを破損か紛失したというお話で、
1ヶ作れないかというお話しいただきました。
最初はプラスチックでホイール側面全体を保護するカバーかと思って話をしていたのですが、
LINEで写真を送っていただくと金属製でホイールを取付けるボルトを隠すカバーだと判明しました。

いただたお写真

メールの文書よりもお電話でお話させていただけると情報伝達が早くて助かるのですが、
口頭だけですとモノのイメージが湧かないことが多いのでお写真があるとイメージが湧きとても助かります。

プラスチックであれば3Dプリンタで製作だと思っていたのですが、
金属であれば話はべつです。
今回はまん丸のお皿に穴の空いたような形状ですので、旋盤加工の出番だなと分かりました。

旋盤加工のイメージ(写真はインターネットより)

これは製作が可能だと判断し残った3ヶのカバーのうち1ヶを送っていただきまして、
そこから形状を読み取って製作へ。

ちなみに現状ある部品を解析して復元したり新しい設計に役立てることをリバースエンジニアリングと言います。
今、3Dスキャナなどの発達でリバースエンジニアリングがし易くなってなっている現状があります。
ただ、3Dスキャナで読み取りさせえすれば誰でもリバースエンジニアリングができるのかというと
そういうことでもなく、材質や穴の精度やそして製作方法などを考えるにはやはり知識と経験が必要になってきます。

送っていただいた部品をみると、
裏側の表面の感じで鍛造で製作していることがわかります。
鍛造というの文字通り金属を鍛えて造形する方法で簡単にいうと型で叩いて形を成型していく方法です。
メリットは量産に向いていること、叩いて成型するので素材の強度が増すことです。
デメリットは型はプレスの機械が必要となるので一個だけの製作はほぼ不可能な点と、
数を作るさいに全体の精度をコントロールするのが難しいなどです。

デメリットを見ていただくわかるのですが、部品の一個製作では、量産時と同じ製作方法は難しいです。
今回で言うと、鍛造のための型、プレス機を準備するととても大きな値段になってしまうためです。

ですので1ヶ作成では大体、削出しになるパターンが多いです。
最近は金属が成型できる3Dプリンターもありますが、
素材が限定的だったり強度を出すために焼結(焼入れのようなもの)が必要だったりしてまだ比較的にハードルが高いです。

今回もそして例にもれず削出しにし、旋盤加工で製作することにしました。
もう一つ問題だったのが材質です。見た目は鉄かなと思ったのですが、念のため、質量を測定。
体積を計算して比重を割り出してみるとアルミ製だということが判明。
確かにモノも軽いよなと思いました。
ちなみに鉄の比重はおおよそ7.85、アルミの比重は2.7ですので2.9倍の差があります。

そこまでこれば、現物の形状を測定して、図面化し旋盤屋さんにお願いします。

旋盤屋さんが作ってくれた部品

やった、完成!!
と、ここで終わりではありません。
アルミホイールは野外で使う部品しっかり表面処理をして防錆効果を持たせないといけません。
そこで行うのがアルマイト処理。
簡単にいうとアルミの表面に酸化被膜という固くなる錆びを自ら付けて別の錆びを抑制しようとするものです。
またアルマイトにはカラーアルマイトという染色処理も可能です。
原理的に言うとアルマイト処理をすると表面に目には見えない穴ができますので、
その小さい穴に染料を入れて後で閉じるとうことをやっています。

今回はもともとが黒塗装品ですので、それに近い黒アルマイトをお願いしました。
そのあたりも毎回ケースバイケースでお客様のご要望をお聞きして決めますので是非ご相談ください。

そして仕上がったのがこの部品。

完成品

これコピー元とコピー後で穴の中の凸形状が無くなってるのでは?となりますよね。
正直ホイール側に引っ掛けなどもなく凸形状のある理由が分からず、これの有無で2700円のUPになってしまったので、
お客様と相談して廃止しました。

そして納品。

お客様から「ピッタリ」というお言葉いただきました。
インダスリーラブのコンセプトは「ぴったりを作る」ですので思わずガッツポーズしちゃいました。😊
N様、本当にありがとうございます。

【宣伝】
ところで一つ宣伝ですが、
本ホイールカバーを削りだす際に部品が非常に薄いため振動でうまく削れない現象が起こり、
急遽治具(部品を固定する部品)を作りました。
治具は無料で製作し、今は加工屋さんに眠っています。
ですので、このホイールカバ―の製作を探してる方はぜひインダストリーラブにご注文をお待ちしております。
他社さまで製作するより安いと思います。(このサービス自体珍しいとは思いますが)

スーパースターアルミホイール GR-MAX ボルトカバー

ぜひよろしくお願い致します。

今日もご一読いただきありがとうございました。


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